仏様のことを別名、万徳円満という。
つまり、よろずの徳を円満に、完全に備えた存在。
仏教書の中に「福力成仏」という言葉があるが、お釈迦様は一度の生涯だけの修行だけで悟りを開いたのではなく、数え切れない程の生まれ変わり、死に変わり、数多くの前世の中で積んだ膨大な善根功徳、膨大な福徳の力、幾多の修行によって真理に目覚めた者、いわゆる、等正覚者、ブッダになったとされている。
フランスの仏教学の権威、アンドレ・バロー教授は自身の書籍「ブッダの教え 初期経典をたどって アンドレ・バロー著 富樫瓔子訳 大東出版」の中で次のように説かれている。
「完全なブッダ、厳密に言えば、完全無欠の覚者に至る道のりは、あらゆる中で最も長く、最も不可思議な道のりである。
それを断固として志した人、目覚めを誓った者は数え切れない程多くの生涯を経る間に、膨大な徳を積み、その結果、はるか遠い将来に、自ら定めた目標に達する事が出来る。
このような途方もない功徳を得る為には自戒、施し、忍耐、気力、知恵などの仏教的な偉大な徳行を、完璧に、また自己犠牲を必要とするまでに、実践せねばならない。
このような次第で、後に、歴史上のブッダとなったゴータマ(釈迦)がその数々の過去世に、人間や動物に生まれて成し遂げた功績は、ジャータカ(本生譚)と呼ばれる数百の物語に語られ、全仏教圏で、紀元前数百年以来、今日に至るまで、相変わらず親しまれている。」とある。
書籍「国訳一切経 印度撰述部 経集部 第十四巻 大東出版社」参照。
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